通信講座レッスン
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神の言葉・聖書



 この学びは、SLM聖書通信講座の『神の言葉・聖書』シリーズ、第1課です。このシリーズでは、聖書とはどのような本なのか、またその内容を分かりやすくまとめながら学びます。
 最後のページには質問がありますので、解答を記入し、切り取ってお送り下さい。こちらで採点して次のレッスンと共にお送りします。そしてレッスンの終了時には修了証書を差し上げます。御質問や相談したいことがあるなら、どうぞ気軽に質問欄に記入してください。

 今回はまず、聖書とはどういう本なのかについて、学びましょう。
 聖書は旧約聖書と新約聖書の二つの部分からできています。旧約聖書は、キリストが来られる以前に書かれた部分で、新約聖書は、キリストが来られてから書かれた部分です。
 では、聖書がどのような点で普通の本と違うのかということについて考えてみましょう。

★世界のベストセラー
 聖書の特徴のまず第一は、それが世界で一番よく売れている本だという点です。ドイツのグーテンベルグという人が、十五世紀に印刷機を発明しましたが、彼の印刷機を使って最初に刷られた本は聖書でした。それ以来、いつの年にも聖書は世界のベストセラーなのです。国際聖書協会(USB)の発表によると、世界中の聖書協会が2000年に配布・販売した聖書(全体、または一部)は6億3,300 万部に及びます。

 また、聖書は世界で一番多くの言語に翻訳されています。聖書の全体、または一部は、2000年末の時点で2,261の言語(前年比28言語増)に翻訳されています。この数は、どんな有名な小説の翻訳数よりも群を抜いています。多くのクリスチャンの犠牲的な奉仕で、全世界の98パーセント以上の人々が聖書を自国語で読めるようになりました。この翻訳の働きは、現在も進められています。

★世界に影響を与えた  
 第二の聖書の特徴は、この本ほど世界に影響を与えた本はないという点です。聖書を通して人類の歴史は形成されてきたと言ってもよいでしょう。クリスチャンはもとより、クリスチャンでない人でさえ、聖書の影響を受けているのです。

《民主主義思想の土台》
 聖書の影響の一例としては、それが民主主義思想の土台になったことが挙げられます。奴隷を解放し、民主主義の基礎を確立したアブラハム・リンカーンの有名な言葉、「人民の、人民による、人民のための政治」は民主主義の真髄とされていますが、これはウィクリフという人の英語訳聖書の序文から引用したものです。ウィクリフ聖書の序文にはこう記しています。「聖書は、人民の、人民による、人民のための政治を可能にする。」
 リンカーンは次のように言いました。
「聖書はこれまでに神がくださった最上のギフトであると、私は信じている。世界の救い主から発する一切の良きものは、この書を通して我々に伝達される」

《各国の法律》
 聖書はさらに、各国の法律の基礎となりました。例えば、日本の戦後の憲法は英米の法律をもとにして作られましたが、その英米法の基礎にあるのは聖書です。アメリカの政治や裁判の中で、人々が聖書に手を置き、宣誓する場面が見られますが、それは聖書がすべての権威の基礎になっている証拠なのです。

《女性の地位》
 聖書はまた、女性の地位の向上に大きな影響を与えました。かつては、ほとんどの国で女性は卑しい者として扱われていました。しかし、聖書の教えが広がるに従って女性の地位が認められるようになったのです。聖書は、神の前における価値という点で、男性も女性も同じで、同じように神に愛されていると教えています。日本でも、明治、大正時代に女性の地位向上のために生涯をかけた人たちのほとんどはクリスチャンでした。

《近代文明の土台》
 聖書はさらに、近代文明の土台にもなりました。聖書の教えが、中東の片隅からギリシャ、ローマ、さらにヨーロッパ全体に広がるにつれて、元来、野蛮であった西洋世界は、文明社会へと変わっていきました。その後、西洋の文明を引き継ぎ、発展させていった偉大な思想家、芸術家達のほとんどは、聖書によって深い感化を受けた人たちでした。
17−18世紀、イギリスの大物理学者であり万有引力の法則の発見者、アイザック・ニュートンは次のように言っています。「いかなる世俗の歴史におけるよりも、聖書の中には、より確かな真理が存する」

※このレッスンの多くは、高木慶太著「聖書とは」から引用しました。※


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